DAO(Decentralized Automonous Organization)

DAOを日本語で表すと「分散型自律組織」となります。ヒエラルキーや中央管理者によるマネジメントがなく、スマートコントラクトを活用し参加メンバーによって運営される組織のことです。

トークン発行と富の再分配

Web2.0がBig Techに代表される強大なプラットフォーマーの管理下にある中央集権的な運営であるのに対し、DAOでは独自のトークンを発行し組織のトークン保有者は投票権を得て、組織の運営に参加できるという非中央集権の思想背景からできています。貢献度によって報酬が与えられるなどのインセンティブ設計をすることで参加者たちの積極的な運営への参加を促し自律的な運営を実現します。

今までは税制や社会保障で国が富の再分配を行なってきましたが、DAO内の活動が盛んになりトークンが循環するほど再分配が進む仕組みになっています。

Trustlessな組織

またWeb2.0のプラットフォームが公平な運営やプライバシー保護などを十分に行なっているかどうかはユーザーは確認することができず、プラットフォームを信頼して利用するしかありませんが、DAOはあらかじめ決定されたスマートコントラクトに基づいて約束が実行され、ブロックチェーン技術を利用しているため誰でもやりとりの正当性を確認することができます。健全に運営がなされている事実が誰でも確認できるためプラットフォームの健全性を信頼する必要がない組織になっているのです。

例:YouTubeとの比較

Web2.0の代表的なプラットフォームであるYouTubeを例に考えてみましょう。

YouTubeは動画の前後や間に広告を剥がすことでGoogleが広告収入を得て、得られた広告収入をチャンネル運営者に分配しています。視聴者も動画を見たり、高評価やコメントをすることでYouTubeというプラットフォームを盛り上げていますが、そこにリターンはありません。DAOでは動画を見ることでトークンが得られたり、おすすめの動画のリストを公開してそれを利用する人がいるほどトークンが貰えたりするような世界観になります。プラットフォームの発展に貢献することで誰もが報酬を得られて、また与えられる立場になれます。

YouTubeではチャンネル登録者が受けられる広告収入の内訳などは明確な基準が示されているわけではなく、どんな広告が何秒流れたからいくらもらえるというのははっきり分からないですし、基準が急に変わったとしても分からないです。DAOではスマートコントラクトによってあらかじめ決定された内容でプログラマティックにトークンのやり取りが発生するため曖昧にならないのとブロックチェーンで報酬のトランザクションが誰でも確認できます。

またYouTubeは中央集権的な運営なので、あなたがいくら好調なチャンネルを運営していたとしても運営者によってチャンネルやアカウントが削除されうることは覚えておくべきでしょう。Twitterでドナルド・トランプ氏のアカウントが凍結された事例があるようにプラットフォーム内で目立ち影響力を持つとアカウントの所持者にとって理不尽な形で規制や制裁がなされることがあります。DAOでは運営権が分散され参加者であると同時に運営者であるため、個人の恣意的な判断でルールを変えられるような状況は起こりづらく、YouTubeなどのプラットフォーム側が急に手のひら返しをするような心配はないです。